委員会質疑・市長の決断を。


上野伸五
 一般質問でも、先の委員会でも質問させてもらっているので、
 長々と質問はしませんけども、
 エアコン設置の是非を検討するための方法の一つとして、
 教室内の温度を測ってきていただいていると認識しております。


 9月議会でも、12月までにはエアコン設置の順番ぐらいは
 報告してやろうというご答弁もいただきましたが、
 次年度の予算編成においては、大きな事業については、
 来月、11月ぐらいから順次決定されていくのだと思います。


 今の齊藤市長の3期目の任期から考えると、
 次の選挙は30年の春に予定されています。
 となると、政策的な予算を編成することができるのは、
 来年度が最後となるのですよ。


 これまでも何年にもわたって委員会や議会で、
 担当者、また副市長から、また教育長から
 前向きな答弁はいただいてきました。
 私たちは、どなたがお答えになろうとも、
 その答弁は齊藤飯塚市政としての考え方だと受けとめてきております。


 次年度も政策的な予算に載らなければ
 30年の春、市長選のときは暫定予算になります。
 その後の補正予算で、たとえエアコン設置があげられたとしても、
 夏休みには、間に合わないと思うんですね。
 となると3年先以上待たなければならない。


 今ご報告があったように、国のマニュアルから逸脱した状況を、
 児童生徒、3年間飯塚市は放置していくということになると思います。
 財政的なことを私が申し上げたら、釈迦に説法だと思いますが、
 もしもエアコンを設置するのだと決められているのであれば、
 他に教育委員会からICTの機器なども必要だよ
 という話は十分にお聞きしておりますが、
 それと同時に、予算化をしてもらおうが、別年度で予算化をしようが、
 単年度の予算額はもちろん変わるのですけれども、
 将来的な影響は極めて軽微、
 ほとんど影響はないと言っても過言ではないんじゃないかなと、
 私は思っております。


 それに、たとえ実施3カ年に盛り込みますよということになっても、
 もしも市長が変われば、
 計画の見直しが行われる可能性も、全くゼロではないのであります。
 市長自身が、エアコン設置をどの程度必要だと考えておられるのか、
 次年度、3期目最後の政策的予算編成に
 どのようなメッセージを載せられるのかを、
 大変興味深くお待ちを申し上げたいと思っております。

 教室内は国の推奨温度を逸脱している。


上野伸五
 学校の教室というのは学習する場所じゃないのですかね。


学校教育課長
 そのとおりでございます。


上野伸五
 (この表を)28度以上に引き直したらどうなりますか。


学校教育課長
 今、手元には、資料がございませんが、
 確実に先ほどご報告させていただいた日数よりは
 増えていくということは間違いないというふうに認識しております。


上野伸五
 増えていくというか、ほとんど28度越えていますよ。
 飯塚市は、国が推奨する教室の温度から、
 今年の夏に限れば、逸脱した状況であると思いますが、どのような認識ですか。


学校教育課長
 昨年度の温度と比較しましても、
 本年度は全ての月において上昇傾向が見られ、
 今委員がご指摘されましたとおり、
 文科省が学習条件として提示いたします28度の条件を、
 ほとんどそれを満たしてないというふうに認識をしております。

 委員会質疑・教室温度の測定結果について。


学校教育課長
 本件は、平成28年度飯塚市立小中学校の教室の温度について、
 測定結果の集計が終了したため報告するものであります。


 測定日は、6月16日から7月20日終業式まで、
 及び夏期休業中の出校日、並びに9月1日始業式から9月30日までの期間、
 2校時、5校時の温度に基づくものであります。


 調査結果の概要を報告いたします。
 まず、6月の全小中学校の教室の平均温度は26.9度。7月は30.0度。
 8月は29.4度。9月は28.0度という状況でございました。
 

 また、教室の温度が、30度を上回った学校があった日数についてですが、
 6月は小中学校とも0日。7月は13日中、小学校が13日、中学校が11日。
 8月は7日中、小学校が4日、中学校が5日。
 9月は19日中、小学校が12日、中学校が7日でございました。


 この中で、30度を上回った学校が一番多かった日でありますが、
 7月5日、6日、7日の3日間でございまして、
 小学校が21校、中学校が9校という状況でございました。
 以上、簡単ではございますが、
 平成28年度飯塚市立小中学校の教室の温度についての説明を終わります。


上野伸五
 国、文科省が推奨している教室の温度は、何度まででしたっけ。


学校教育課長
 平成23年3月、文科省が出しました
 改訂版学校環境衛生管理マニュアルに基づいてご回答いたしますと、
 教室の温度につきましては、人間の生理的な負担を考えると、
 夏は30度以下、冬は10度以上であることが望ましいと記述しております。
 

 また、これに加えて、生理的かつ心理的な負担を考慮して、
 学習条件において最も望ましいとするものは
 冬場において18度から20度、
 夏場において25度から28度程度という記述がございます。

 一般質問・中学生議会の継続について。


 最後に今後について、1点だけお伺いをいたします。
 中学生議会についてなんですけれども、
 市内の中学生が未来の飯塚市について考えて、意見を述べあう、
 未来の飯塚市を担う人材の育成につながる
 すばらしい取り組みであったと私も思っております。
 今後も、このような飯塚中学生議会を継続していってほしいと思いますが、
 教育委員会の見解を教えてください。


教育部長
 このご質問につきましては、午前中もご質問がありまして、
 企画調整部長のほうから答弁があったかと思いますけれども、
 今回、飯塚市立中学校の校長会より、
 飯塚中学生議会について協力依頼がございました。
 この中で特に、この議場を使って模擬義会を行いたいけれども、
 市のほうへどのようなアプローチをしていいかわからないというようなことで、
 教育委員会のほうにご相談がありましたので、
 教育委員会といたしましても、積極的に支援し、
 特に市長部局、総合政策課、そして、また議会におきましては、
 議会事務局の職員の皆さんのご協力をいただきまして、
 実現をしたものでございます。


 中学生は議場での活動をとおしまして、
 本市政への関心を高めるとともに、飯塚市民の一員として、
 よりよき飯塚市の未来を切り開く素地を養うことができたと
 いうふうに評価しております。
 実は、この中学生議会でございますが、今回が2回目ということで、
 昨年度も全中学校の生徒会が
 飯坂中学生会議2015というものを開催いたしまして、
 これは、会場は穂波庁舎を使用したわけでございますが、
 スマートフォンについての付き合い方、5カ条宣言をしております。


 この際についても教育委員会として、支援を行っております。
 来年がどのような形でこれが開催されるかということは、
 まだ全く決まっておりません。
 来年度も同様の教育活動の実施に向けて、
 本市の校長会等より協力依頼がありましたときは、
 継続して支援を行っていきたいというふうに考えております。

 一般質問・部活動費の充実徹底を。


上野伸五
 まさに時代が流れているというご答弁ですが、
 平成26年11月11日付で文科省が出した資料、
 文部科学省における金融経済教育の取り組みという内容で、
 学習指導要領、教科の内容構成のイメージとして明記されているんですが、
 小学校5、6年生では、
 金銭の大切さや計画的な使い方、身近なものの買い方など、
 中学校においては、その販売方法の特徴、
 購入及び活用を伝えなさいと明記をされているんです。


 机上だけではなくて、
 校内でも社会的な経験もさせてあげてはどうかと私は考えるんです。
 非常時に命をつなぐ物資の備蓄や
 本来要求をしている部活動備品の確保、
 そして、PTA会費の公平性を保つことにも少しは寄与できると考えております。
 最後にお金の流れなんですけども、
 市長、学校現場に設置することについては、
 いろいろ問題を解決しなければいけないことがありますが、
 もし環境が整った場合、先ほど申し上げた、
 観光協会車いすテニス大会と同様の措置を
 認めていただきたいと思いますが、これは許していただけますか。


教育長
 いま、お尋ねになりました件ですが、
 実は、これもご承知のことと思いますが、
 各学校体育会のときにPTAが中心になってジュースを販売し、
 子どもたちが紫外線を直接浴びさせないための
 テント等を物品として学校に寄贈するなどの対応もされております。
 そのようなときは、時期的なことですから、あえて認めてもおります。
 

 いま、こういうことがもし可能になれば
 市としても認めていただけますかというお尋ねを
 市長のほうになさっておりますが、
 この案件につきましては、先ほど、ご指摘のとおり
 学校現場の意見も踏まえたところで、教育委員会として協議し、
 そのようなことが必要と言うことでしたら、
 教育委員会のほうから市長部局のほうへ
 申し入れを行っていきたいと考えておりますので、
 ご理解を願いいたします。


上野伸五
 ありがとうございます。
 ただ、この自販機の設置というのは苦肉の策なんです、
 学校現場からすれば。貧困対策は、
 PTA会費の先ほどから申し上げています公平性確保などのためにも、
 本質的な問題を解決するためには、
 やっぱり部活動の備品の充実に尽力していただかなければならないわけです。
 ICTの機器もとても重要だと思いますけども、
 それと同様、もしかするとそれ以上に必要な予算措置になるのではないかと、
 私は思っておりますので、ぜひ、部活動費の充実をお願いいたしておきます。

 一般質問・学校現場の意見尊重を。


上野伸五
 おっしゃるとおりだと思います。慎重に検討しなければいけないと思います。
 では、とりあえず学校側が保護者と教職員用だけに
 自販機を設置したいという申し出があれば、これは問題ありませんよね。


教育部長
 使用者を限定するということで、
 どのような設置方法をとるのかということが1つ、
 また、あくまでもこれは営業であろうかと思います。
 そういうことでの収益性の問題等もあろうかと思いますが、
 この問題も含めまして、やはり学校現場との協議が必要になってくると考えます。


上野伸五
 もちろん、協議が必要なんですけども、
 もっと現場の教職員さんの指導力を信用してもらいたいと思うんですね。
 私は、教育委員会が旗を振って、
 すべての中学校、小学校に自販機をつけるように
 言ってくれと言っているわけじゃないんですよ。
 各学校ごと、地域ごとの状況があるわけです。
 いろんな家庭状況もございます。


 その状況を把握しているのが、
 やっぱりそこそこの学校の教職員、現場の方々なんですよ。
 現場の方々から、「よし、ぜひうちは自販機を設置してみよう」と
 申し出があった場合に門前払いするんではなくて、
 「よし、がんばれよ」と背中を押してあげる
 委員会であって欲しいと思うんですが、教育長の考えをお伺いします。


教育長
 先ほどのご指摘のありました、自販機の設置につきましては、
 質問者も自らご意見を述べられていましたとおり、
 子どもたちにとって、そして教育的に乗り越えていったり、
 調整すべき課題も多々ありますので、
 自販機を設置するかどうかという具体的なことは別にして、
 それぞれの学校もそれぞれの校区の企業や
 それから志のある方々と結びつきながら、
 何らかの形でひと・もの・こと、
 それぞれにおいても協力を得ながら学校運営が行われていく。
 新しい時代の教育は、チーム学校と言われていますが、
 いまご指摘のようなことも含めながら
 進んでいく時代に差しかかっているのではないかと私も思っています。

 一般質問・学校への自販機設置は可能か。


上野伸五
 県内では、大野城市がすべての中学校に
 このような自販機が設置されてあるようです。
 まさに一石二鳥だと思うんです。
 しかし、これを実現させるには、
 当市にとっては大きな課題が2つあると思うんです。
 1つは、自販機の収益を当該学校に寄与させることが
 可能なのかということですが、これは可能でしょうか。


教育部長
 これは市長部局のほうの見解がどうかということはわかりませんが、
 私どもが認識しておる範囲では、
 学校敷地内に、仮に自販機を設置した場合でございますが、
 現在、飯塚市のいわゆる所管する施設内に設置するものにつきましては、
 管財課が一括管理をし、その収益も市の収入というふうにしております。


 そのような形での整理が行われておりますので、
 同様の管理が前提条件ということになるかと想定をしております。
 したがいまして、その収益につきましても、
 市の歳入として受け入れが行われるものと思っております。
 また、その収益については、
 使途についてははっきりいたしませんけれども、
 場合によっては、
 教育費のほうへ還元される可能性はあるかというふうに認識をしております。


上野伸五
 原則、飯塚市の自販機の設置については、
 公募が行われて入札が行われているということはわかっておりますが、
 例外的な自販機がありますよね。


 車いすテニス大会、観光協会に寄付をする自販機。
 これは恐らく公募もなく
 随契で置かれているんじゃないかと私は認識していますが、
 つまり、こういう政策的な目的があれば、可能なわけですよ。
 1点目はクリアできると思います。これはもう市長の判断です。


 2つ目の課題、教育現場に自販機がふさわしいのかどうかという、
 この重大な点なんですが、教育委員会の見解をまず教えてください。


教育部長
 原則といたしまして、学校現場では登校時から放課後まで、
 児童生徒が学校生活を送るにあたって、
 みずから金銭を支払うことのないよう、
 どの学校も配慮した学校運営に取り組んでいるものと考えております。
 したがいまして、第一に自動販売機の設置につきまして、
 これは学校長をはじめ、都市教職員の意見も参考に、
 慎重に検討する必要があるかというふうに考えております。