意識調査の結果。


上野伸五
 それでは、調査の結果はどのようになっておるのか、
 様々な課題があると思いますが、まずは意識調査についてお尋ねします。


企画調整部長
 まず質問議員が言われます意識調査についてでございます。
 設問一つ一つの結果は、今後の課題として重要と捉えておりますが、
 全てについて説明するには膨大な量がございますので、
 要点について説明いたします。


 意識調査の主な点でございますけども、
 差別的な事象が端的に現れると言われます結婚時の実態調査について、
 結婚相手を決める際の判断についての設問におきまして、
 「本人同士の意志を尊重しなければならない」という
 合理的意識を持った人の割合が高いとはいえ、
 約1割の方が「家柄や血筋」。
 こういう項目を重視している結果が出ています。


 また、結婚は、「当人同士の合意があれば良い」と
 「家族やまわりの人の意見も無視できないが、
 どちらかといえば、当人同士の合意がより尊重されるべきである」
 この2つの回答を合せて9割を超えていますけれども、
 「あきらかに家族やまわりの意見が尊重されるべきである」
 という回答の割合もある程度存在しています。


 次に、結婚や就職に際しての身元調査についてでございますけれども。
 地区外住民では、「やむを得ない」または
 「必要なこと」との回答の割合が約1割あるという結果が出ております。


 次に、同和問題の解決に向けた自分自身の態度というところでは、
 最も高い割合のは、「解決に努力する」で、
 半数を超す一方で、地区外の住民の方々では、
 「なりゆきにまかせる」または「考えていない」
 などが約4割に達しています。


 次に、人権問題の理解を深めるにあたり、
 役に立つと思うこととの設問では、
 「講演会・研修会」といった直接的な啓発や、
 「新聞、テレビ、ラジオ」などの
 間接的な啓発が高い割合で回答されております。


 次に、女性の人権の問題についての設問におきましては、
 職場での待遇に関する割合が高く、
 女性が活躍できる社会づくりについて力を入れるべき事項につきましては、
 「働き続けられる職場づくり」を求める回答が高い割合に達しております。


 次に、子どもの人権の問題についての設問でありますけども、
 虐待問題への認識の割合が高く、その対策といたしまして、
 家庭・学校・地域の連携を求める声が高い割合になっております。


 次に、高齢者の人権の問題についての設問ですけども、
 介護体制・介護環境が十分でないという意見の割合が高く、
 高齢化がすすむ現状におきまして介護体制や環境が課題となっております。


 次に、障がい者の人権の問題についての設問におきましては、
 就業機会が少ないこととの意見が最も割合として高く、
 共生社会を求めている市民が多いという結果が出ておる状況でございます。


 最後に、外国人の人権問題では、
 言語の違いに対応するサービスや就業に関する問題意識が高く、
 実際の生活状況に応じた対策が求められる結果が出ております。


 なお、この結果につきまして平成24年3月に実施されております、
 「福岡県人権問題に関する県民意識調査」と
 設問が重なる部分におきましては本市の調査と比較しますと、
 全体的として県の結果よりも、
 飯塚市民の人権意識が高いという傾向が見られております。


 以上が意識調査における主な点でございます。