100%入札・反対討論。
先の9月議会最終日で鎮西小中一貫校建設・契約議案のうち、
落札率100%となった5つの議案について反対討論をいたしました。
ご紹介させていただきます。
なお、議案は賛成多数で原案可決されました。 以下、討論抜粋です。
これらの工事契約議案に関しては競争性の確保が出来ていないこと、
また競争性を確保するために市がとることが出来たであろう方策を
放棄しているということを先ず指摘したいと思います。
これらの工事発注に関しては
5つの業者しか入札参加資格がないという事を事前に把握し、
工事発注数は
4つに統合することも可能だということを認識していたにもかかわらず、
工事の数をわざわざ業者の数と同数の5つに分けて発注するなどし、
行政自らが高い落札率を望んでいると
思わざるを得ない入札環境を提供しています。
公共事業の発注においては、
最小限のコストで最大限の効果を追求する義務があります。
今回のように更にコスト削減の可能性が高い発注方法を放棄したことは、
今議会に行政から提案され、
先程可決された飯塚市職員倫理条例にも明らかに抵触していると考えます。
また、国からの補助金は総額でも2億7千万円、
工事着手が遅れたとしても
29年度末までの工事出来高に伴う金額は
受け取ることが出来るとの説明もあっておりました。
今、指摘している5つ議案の契約金額と
それら工事の最低制限価格との差額は約4億7千万円にものぼります。
確かに、これまでも1者入札や100%入札という問題は発生していました。
その際の市の説明は工期の問題、開校のためには致し方ないというものであり、
私たち議会も出来るだけ子ども達に不自由が無いように、
ですとか、4月の開校に間に合せてあげたい、という思いで、
その都度入札の不備を指摘しつつも議案を可決させてきました。
しかし、原因は何であれ幸袋、穂波東と立て続けに
(工期延長となり4月の開校に間に合いませんでした)裏切られ、
完成を心待ちにしていた子ども達や保護者、
地域の方々の気持ちをことごとく踏みにじる結果となってしまいました。
もちろん、この責任の一端は、
関連議案を可決してきた私たち議会にもあると思います。
2度の失敗を糧に今回こそは大丈夫だろうと期待を寄せることも可能ですが、
これまでの現実を鑑みると、
飯塚市には30億円を超える学校の建設に関しては
工期通りに完成させる能力に欠けているのではないかと指摘せざるを得ず、
従って4月の開校を理由に今回の議案を認めることはできません。
さらに、飯塚市行政のトップである市長自らが
好ましくないと明言している議案です。
行政内の意思統一も不安視されるような議案を、
市民の代表として行政を監視しなければならない市議会が
このまま見過ごしていいはずがありません。
これらの契約は競争性を確保できる入札環境に変更をし、
再発注していただくべきです。
同僚議員の皆さんのご理解をお願い申し上げて、私の討論を終わります。