賛成討論


平成27年9月議会において、
 目尾地区にある市民プールや体育施設などの運営を、
 世界的なスポーツメーカーでもあるミズノと
 その関連会社に任せるという議案が賛成少数で否決されましたが、
 私は賛成の立場で討論をいたしました。
 以下に、その討論の内容を紹介させていただきます。


・上野伸五 賛成討論。
 私は、ただ今の厚生委員長の報告の内、
 議案第125号 指定管理者の指定
 (健康の森公園市民プール及び体育施設)について、
 賛成の立場で討論させていただきます。


 理由は大きく3つあります。


1つ目の理由は、指定管理者制度導入の意義についてです。
 そもそも、指定管理者制度とは、
 多様化する市民ニーズにより効果的、効率的に対応するため、
 公の施設の管理に民間の能力やノウハウを活用しながら、
 市民サービスの向上と経費の節減を図ることを目的に創設された制度であり、


 ただ今の厚生委員長の報告にもありましたように、
 平成26年3月に改正された制度導入に係る指針においても、
 原則として地域要件等を限定しないと明記されてあり、
 地場業者の育成を掲げている入札制度とは
 一線を画している制度であると認識をしております。


理由の2つ目は、選定委員会における選考過程の適正さについてです。
 当議案の候補者は、
 過去に不適切な事項について福岡市監査委員より指摘を受けていますが、
 この件については今回の選定委員会に情報提供がなされ
 議論が行われた上で、選考業務が進められたものと理解しておりますし、


 選定委員会においては、
 当該時期からは既に数年以上が経過しており、
 充分に是正された施設運営が遂行できる、
 と判断されたものである、と認識しておりますので、
 今回の公募条件のもとで選考された候補者は適正的確であると考えます。


 とはいえ、有名大手への民間委託により
 全国的な話題となった佐賀県武雄市の図書館では、
 現在大きな問題を抱えているようであります。
 行政においては、制度導入の指針にもありますように、
 指定管理者に対する監督には
 十分に留意していただきますようにお願いいたします。


理由の3つ目は、市民の皆さんのニーズです。
 当議案に係る施設は目尾地域にございます。
 地域の振興計画が頓挫しているこの地域を、
 飯塚市が目指す健幸都市の一つの拠点とするべく、
 ソフトやノウハウがより充実した運営団体に任せたいという執行部の考えには、
 地元地域の皆さまも大いに賛同されるものと思います。


 また、少なくとも私が見聞する範囲においては、
 グローバルなスポーツ企業でもある当該候補者の運営に、
 市民の皆さんも大いに期待を寄せているところであり、
 この点においても選定委員会の決定と合致しています。


 選考から漏れた地場団体の思いは
 十分に理解をさせて頂いているつもりですが、
 以上のような、大きく3つの理由により当議案には賛成させていただきます。


最後に、今後の指定管理者制度の運用については、
 住みたいまち住みつづけたいまちの実現に向けて、
 市長の思いに従い、率先してノウハウやソフトを充実させるべき施設と、
 主に管理運営を重視する施設とに
 明確に区分して公募条件などを精査・決定していただきますように強く要望をして、
 私の賛成討論とさせていただきます。