汚水処理構想について。


上野伸五
 次に、上下水道事業についてですが、
 安全で安心な水を安定的に供給する水道事業、
 公衆衛生の向上や生活環境の改善、
 河川などの水質保全に供する下水道事業など、
 上下水道事業については、
 市民が快適にかつ安心して生活していくための住環境に直接つながるものであり、
 今年度見直しをされる汚水処理構想についても
 快適な生活環境の整備という点において、
 定住人口施策の1つでもあると考えられます。
 その見直しの趣旨や変更点について、お示しください。


上下水道局次長
 汚水処理構想につきましては、
 市全域で効率的な汚水処理施設を推進するため、
 各汚水処理施設の有する特性等を踏まえ、
 建設費と維持管理費の経済性を重要視して、
 水質汚染効果汚泥処理方法等の地域特性を考慮し、
 効率的かつ適正な整備手法を選定するための構想であります。
 基本的には、住宅密集地では公共下水道を整備し、
 密集地でない地域では、
 個別の合併浄化槽の普及を推進しているところでございます。


 次に、現在の本市の汚水処理構想は、
 市町合併後の平成19年に作成したものですが、
 今回、国が持続的な汚水処理システム構築に向けた
 都道府県構想の策定マニュアルを
 農林水産省国土交通省環境省の3省で作成し、
 その新しいマニュアルを踏まえ、
 県が構想の大幅な見直しを行うことになったため、
 これにあわせ市の構想を見直すものです。


 現在の本市の汚水処理施設の普及率は、
 公共下水道が45.3%、合併浄化槽が32%など、
 市全体としては75.9%であり、24.1%が未普及であります。
 今年度、関係部署と連携を図り、
 1年をかけまして効率的かつ適正な整備を進めるため、
 将来の人口見込み、人口動態、世帯構成や市の財政、
 経済、社会状況を勘案しながら
 現実に即した汚水処理構想への見直しを行い、
 普及率の向上に努め、快適な生活環境の構築、
 河川の水質改善を図ってまいりたいと考えております。


 変更点といたしましては、整備に長時間を要する地域については、
 早期に汚水処理が可能な手法を導入するなどの
 弾力的な対応を含むアクションプランを策定するもので、
 10年後の汚水処理施設の一層の整備、拡大を図ろうとするものです。


上野伸五
 現在、政令都市を含め、福岡県域などにおいては、
 水洗化率はほぼ100%に近い数字だと伺っております。
 快適な生活環境の構築も定住人口増加の大きな要因だと思います。
 今回、現実に即した汚水処理構想への見直しを行うということでありますので、
 結果、生活環境の改善が図られ、
 少しでも定住人口の増加につながることを期待しております。